続きが気になっていたので、文庫化を待たずに買っちゃいました。
アンと青春/坂木司(光文社)
& 坂木司リクエスト!和菓子のアンソロジー/坂木司 他(光文社文庫)
なぜ文庫本まで画像に載っているの?と思われるかもしれませんが…
実は新刊の第1話は「和菓子のアンソロジー」にて発表された作品の再掲。
前作「和菓子のアン」の番外編(続編?)が読めると知り購入したものでした。
詳しい事情は後述するとして… まずはアンソロジーの紹介から^^
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この文庫本は文字通り和菓子をモチーフとした作品10編を纏めたもので
執筆者は坂木司さんが指名されたようです(と、まえがきにありました)。
どれも10人の作家さんの個性が光っていて実に興味深かったです。
刑事部屋に届けられるどら焼きの秘密、「男前な口解け」の和菓子、
死人からのメッセージに、上生菓子を使った言葉遊びやラブレター…
舞台も現代の日本だけでなく架空の世界だったり、外国だったり。
いやもう…
想像するだけで和菓子の口になっちゃって…大変でした==;
その中で一番食べたいのは?と聞かれたら…牛乳羹かな~(※柴田よしき・著「融雪」)
缶詰のみかんがた~っぷり入った、昔ながらの家庭のおやつ。
でも。
物語に書かれていた「ミントの葉とラズベリーの砂糖煮をいれたもの」も
自宅で作れそうなので試してみたいです^^
次は「アンと青春」の感想~★
上記を全く踏まえなくていいです(←ヲイヲイ^^;)
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「アンと青春」…う~む。
明らかにアン・ブックス(モンゴメリ・著)を意識したタイトルですね^^
ということは次作は…という憶測もすでにWEB上で見かけました。
実際、今回はそういう方向での展開になっているので…
閑話休題。
アンソロジーに発表された作品が1作目として再掲された理由。
「新刊なのに再掲?」と若干がっかりしたものの、読み進めて納得しました。
本作はアンソロ作品に出てきた人物がキーパーソンになっているんです。
元々、坂木作品では別作品の主要人物がモブ的に別作品に”出演”している
ことが多いですものね。
しかも今回は同じ作品内。話の繋がりや新展開があって当然かなと。
この「キーパーソン」…柏木さんは傍目には「そこにいる」だけですが
「乙女」こと立花さんの心をことある毎にツンツン刺激しているようです。
挙句の果てにはアンちゃんとの距離感が掴めなくなってしまった模様^^;
特に物語の後半からは不安定でしたね~
最後の章での柏木さんへのあの言葉… あれってやっぱり挑戦状?
アンちゃんはといえば、立花さんの態度がどうにも理解しきれず
更にはアルバイトとしての自分の立ち位置などにも不安を抱き始め…
こちらもやっぱり不安定な状態に。ロボット化していたしーー;
結果的に一人の人間として、社会人として更に成長した感じなので
一種の「試練の時」だったとも言えます。まさに青春!
でも…アンちゃんはやっぱりアンちゃんなんですよね…
相変わらず自己評価が低すぎ。なんであそこまで頑ななんだろう?
学歴や体形だけではないトラウマでもあるのかしら--;
ちなみに、立花さんの心情は師匠曰く「甘酒屋の荷」。
「荷物を持て余すくらいなら手を出すな」と言われて反応した立花さんは
おそらく何を言われたのか理解しているのだと思います。
一方、師匠から「気になるなら調べな」と言われたアンちゃんですが…
最後の1文(1頁)に吹きました! 乙女よ…頑張れ。先は長いぞ?(微笑)
本作はとにかくこれまでの坂木作品の中ではひときわアクが強いな…
という印象でした(言うほど読んじゃおりませんが^^;)。
お姑さんの話はめっちゃ怖かったです。私は受け入れられない==;
自己主張のありかたや「嫉妬」の話、価値観の違いに常識の定義など
興味深いテーマではあるけれども、突き詰めるほどに難しい…
というのが素直な感想でした。
びっくりしたのは桜井さん…まさかの学生結婚とは!
(あのメンバーで唯一の既婚者になりました…あの若さで^^;)
あ。
椿店長は相変わらずでした…今作中、抜群の安定感でしたわ(笑)
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久しぶりの読書タイムでした。
せっかくの連休、しかも雨上がりの五月晴れ。
本当はお出掛けしたかったんですが…またしても「住人化」しています。
酒を控えたほうがいいのかなーー;