率直な読後感です… 著者の意図とはかけ離れているかもしれないけど^^;
光/三浦しをん (集英社文庫)
夜半に押し寄せた津波によって壊滅状態となった美浜島。
助かったのは津波に気付いた灯台守、釣り船に乗っていた2人(うち1人は観光客)、
たまたま家を抜け出して高台の神社にいた3人の子供たち。
物語は、3人の子供たちが津波に襲われた島から離れるまでの出来事と、
それから20年を経た彼らの“その後”の2点をメインに綴られています。
テーマとしてはかなり“重い”ですね…
主要な登場人物はみな、人の生死や痴情に深くかかわっています。
5歳の女の子でさえも。
軽めではありますが性描写と犯罪シーンが出てきますので、
その手の内容が苦手な方は事前に心に留めておかれることをお勧めします。
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◆タイトル“光”について…
何に、誰に対する光なのか、読みながら考えましたが…
分からない==;
どちらかというと「闇」ばかり感じました。
巻末の解説(吉田篤弘さん)によると、文中の「神様」を「光」に置き換えて
「光は全てを平等に照らし出してさらけ出す。逃れられない。」と解釈されていて
あ~なるほど、と。救いの光ではないんだ。…やっぱり重いな==;
また、こうも思いました。
出典は不明ですが 「光が無ければ影は生まれない」 という言葉がありますよね。
(「ガラスの仮面で月影先生も言っていたし!^^;」)
物語に闇を感じた私は、「光」を知っているということになるのかな?
…うむむ。やっぱり分かんないわーー;
◆ブログ表題の“悪女”について…
1人は無邪気な小悪魔系…とでも言いましょうか?男を振り回すタイプ。
奇跡的に助かった3人の子供の1人。彼女の存在なくしてこの物語は成立しないでしょう。
もう1人は「助かった子ども」の妻となった女性。
20年後の出来事は、彼女の存在や視点を中心に動いていきます。
貞淑で平凡な暮らしを望む貞淑な妻…を装った?強か&打算的タイプとみました。
ハッキリ言って、この手の女性は苦手==;
が、私もこのタイプに属しているような気も…所謂「同族嫌悪」ってヤツかな(苦笑)
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某所のコメント欄に「なかなか先が読めない」とぼやいた覚えのある本書。
(て、書いたのは最近だからバッチリ記憶にあるわな^^;)
購入したのは昨年11月でした。
で。同日購入した本はとっとと読了したのに、こちらは数ページでアウト==;
そのまま3ヶ月も放置してしまいました。
こういう時は、まず最後の章を読み、興味が湧いたら今度は第2章付近を読んで…
そんな感じで関心を高めていきます。
今回はこの方法を使い、やっとこさで読了したのでありました^^;
読みやすい文章だったんですけどね… 相性の問題なのかも。