観に行ってまいりました。
日本人ならおそらく誰もが知っているであろう、古代から伝わる物語。
その壮大さを少しも損ねることなく、かぐや姫の目線で淡々と綴られているように
思えました。
自然はあくまでも美しく、人の築いた社会はどことなくギスギスとしている。
映画が進むにつれ、かぐや姫の目線で世界を眺めていました。
月からのお迎えのシーンでは、場内のあちこちからすすり泣く声が聞こえてきました。
…私の目からも涙が自然と零れ落ちました。
とても自然に主人公に感情移入できたことに素直に驚きました。
月の住人であるかぐや姫は、なぜ地球に降り立ったのか?
なぜ、故郷であるはずの月からのお迎えに気を落としていたのだろう??
その答えかもしれないものを、この映画で貰いました。
“月からのお迎え”シーンで流れる、底抜けに明るい音楽。
そして、最後のシーン…
かぐや姫の無念が次の「かぐや姫」へと受け継がれていくようにも見えて
物悲しくなりました。
一見荒々しいようで実は繊細な画像も素敵でした。
スズメ(?)が木の枝を移動する際の描写、桜の木の下でのシーンのさりげない遠近法。
緻密に計算されていて、流石としか言いようがなかったです。
ん~… あと2,3回は観に行くかな。
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これから観に行こうと思っている方へ、ちょっとだけ忠告。
事前にWEBやパンフレットで余計な情報を入れないで観た方が良いと思います。
私、上映前にパンフレットを読んだことを後悔しましたもの。
あくまでも個人的な感想ですが、観る価値はあると思います。。。