“au revoir” と、お別れするのは寂しくて…

推理小説を最後から めくれるような筈はない♪
…って、チャゲ&飛鳥は歌っていたような気がするけど。(※「僕はこの瞳で嘘をつく」より)
 
 
実は私、ある程度自分の推理が固まったら最後から読んじゃう人だったりーー;
で、結末を確認したらもう二度と読まない。
個人的には数学と同じなんですね。解を求めた後は関心が失せてしまうんですわ。
 
そんなわけで、推理小説はどうも好きにはなれなかったんですが。。。
少女漫画がきっかけで、四半世紀ぶりに推理小説に手を伸ばしました。
DSCF0010
 
まずは少女漫画 “みすけん!”(さかたき新・花とゆめコミックス) から。
 
京都の某大学に通う女の子・相羽千里は彼氏欲しさにサークルを荒らしまくる
とんでもガール(笑)
目星をつけたイケメン・影森清正が所属しているサークルに勢いで入会してみたら
そこは推理小説研究会(略称:ミス研)だった…
 
ちなみに千里サンは推理小説どころか滅多に本を読まないコ(笑)
ところが。
“感想会”の課題に出された小説(十字館の殺人/綾辻行人)を読み始めたところ
あまりのおもしろさに徹夜で読み終えてしまって…
真の意味で“ミス研”のメンバーとなったわけでございます。
 
で。
大学が京都ということで、京都を舞台とした作品に触れることになるのですが。
それが「丸太町ルヴォワール」なのでありました。
 
「丸太町~」以外の推理小説も紹介されていて、小説家の名前も続々出てきます。
綾辻行人さんをはじめ、京極夏彦さんの“百鬼夜行”シリーズや歌野晶午さん、
東川篤哉さん東野圭吾さんなどなど。
 
一言で推理小説といっても様々なジャンルがあるようで、好みもかなり出てくるとか。
そんなことすら推理小説初心者の私には新鮮なネタでした。
 
本編の人間関係としては千里と影森クンの関係がどう変わっているのか
実に気になるところですが… ま、なるようになるでしょ(←?^^;)。
 
 
 
「みすけん!」全4話の中でいろんな小説や作家さんが紹介されているのですが
その中で “丸太町ルヴォワール”(円居挽・講談社文庫) が気になった理由は
このシーンのせいではないかと。
DSCF0016
花とゆめコミックス「みすけん!」P.141より引用
 
「~(前略)思えば随分と長い道のりを歩いたものです。
 岡崎から御所なんて、丸太町通一本で結ばれているというのに」
     (中略)
「それでは、マドモワゼル・ルージュ。オ・ルヴォワール(さようなら)……」
 
 
思わせぶりなセリフと共に手紙のようなものを破いているシーンが印象的で
どういう結末を迎えるのかが少し気になったもので。。。
 
…状況的には明らかに私の苦手な恋愛モノですけどね^^
 
ざくっとあらすじを書きますと…
とある少年が祖父殺しの容疑をかけられたところから物語は始まります。
状況的には少年の圧倒的不利。
彼は真犯人と思われる人間が存在したことを知っていますが、
“ルージュ”と名乗ったその女性の痕跡は皆無。
更に悪いこと(?)に彼はルージュに恋をしてしまったという。。。
 
う~ん…これだけ書いたらラブ・ストーリィ要素が濃いですな^^;
 
で。
ここからが「いかにも京都」な展開になっていくのですが。
 
御曹司である少年の処遇をめぐり、“双龍会”なる私設裁判が開かれます。
双龍会は一般的には刑事裁判のようなもの…らしい?
被告人は「御贖(みあがない)」、弁護人は「青龍師」、検事は「黄龍師」とそれぞれ呼ばれ
青龍師と黄龍師がひたすら舌戦を展開するわけです(たまに御贖も^^;)。
(裁判長や参考人にも独特の名称がありますが、そこは割愛)
法的拘束力はありませんが、社会的抹殺もできるほどの影響力があるとか。
 
…ホント、京都の歴史を考えるとありそうな設定…--;
 
話を戻しますが^^;
この“双龍会”における青龍師と黄龍師の駆け引きが実に面白い!
次から次へとネタが出てきて、息を抜く時間を全く与えてくれません==;
「みすけん!」作中で千里が
 
「どんでん返しに次ぐどんでん返し」
「その裏のまた裏の遥か上!って感じのセリフの応酬」
 
と感想を言っていましたが…ホント、そんな感じです。
結論から導き出すと話の構図は簡単なんですが(…それ言っちゃおしまいでしょーー;)
いろんな思惑が絡み合っていて、なかなか“結論”に辿り着けない。
というか、実は、結論(真相)を導き出してほしくなくて回避しているんですが。
(誰が?とは書きませんが…)
 
まあ。。。ここだけ書いとこか。
“紙を破くシーン”は第三章の最後、双龍会が結審(というのか?)時に
御曹司が語った言葉です。
が… ここで終わりじゃないんだな~^^;
ミステリに苦手な私ですら、だいぶモヤモヤしました。
最終章に入っても気が抜けません…
 
は~
あの“舌戦”は本当に面白かった^^
これで孔子やら文学の知識が深かったらもっと面白く読めるんだろうな。
ヰタ・セクスアリスという単語、久々に聞いたわ。。。
 
全部で四部作とのことなので、そのうち読んでみたいです。
(現在、三作目まででているそうな)
 
     ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★ ☆ ★
 
「みすけん!」へ戻ってオマケ感想。
 
千里と影森クン(と、もう一人)が、「丸太町ルヴォワール」に出てきた場所へ
実際に訪れるシーンが出てきます(※半日程度で回れるらしい)。
 
その気持ち、よく分かる!
 
でも… 京都市内って慢性的に込んでいるのよねぇ==;
フラッと遊びに行くには敷居が高い街、というイメージです。。。
(ピンポイントで1,2ヶ所なら何とかOKだけどーー;)
 
コメント・トラックバックは受け付けていません。

コメント

  • Shin  On 2013/06/25 at 22:04

    ・・・ ん?   あれ?  ここは がんちゃんトコだよな。
    「本」??  モシカシテ.. 食べ物の“本”か?(笑

    ほほぅ.. 四半世紀ぶりに「推理小説」をね・・・
    四半世紀前ったら、あっしは まだまだ幼い学生だったかね(;^_^A
    ・・・ ま、 あまり突っ込まんといてやぁ~☆

    推理小説は、読んでいくうちに ある程度自分で 物語を想像しちゃって
    最後はああなるんだろう。 こうなるかもしれない。
    ってな事を考えながら読んでますね^ ^;
    最近はあまり読んでいないけど、 某有名作家の 
    「十津川警部シリーズ」が好きで読んでましたっけね^ ^;

    ん?  それは「漫画」なの? それとも「小説」??
    それはただの「挿絵」?

    そういえば「京都」っうのは、色々な舞台となりますな!
    TVドラマしかり、映画の舞台・・  小説なんかの殺人事件だと
    3割くらいは 京都が舞台いなってんじゃないかな(;^_^A

    いいね

    • がんちゃん  On 2013/06/25 at 23:26

      ☆Shin様
      ご心配なく。千葉のM様のページではございませんのコトよ(笑)
      …て。私=食べ物という認識は流石にどうかと…否定もできませんが==;

      幼い学生???
      …ああ!お嬢さんが、ですね。納得納得^^  …生まれてないか(汗)

      私にとって推理小説は感覚的に数学と同列でしたので
      物語を楽しむ前に「答えを解く」ことしか興味がありませんでした。
      まあ…そういう読み方もひとつのパターンではありますが…
      せっかくのストーリィが頭に入っていないんじゃ意味がないですね^^;
      十津川警部…というと、ドラマにもなっているお話かな。
      う~ん。それもあまり興味がないかもしれません^^;

      一応出典を付記しておりますが…記事の構成的に分かり辛かったかな^^;
      小説に挿絵はありません。
      推理小説ですから挿絵を入れる=ヒント提供になりそうですけど。

      京都はその歴史も相まって題材にしやすいんでしょうね。
      奇想天外な設定でも「京都ならアリかもしれない…」と思えてしまうから不思議です。
      古都のパワー、恐るべし。

      いいね

  • みもー  On 2013/06/26 at 17:37

    やびゃあ……激しく面白そうな本ぢゃないっすか…
    今日はこの後再び出かける予定なので…
    99.999%くらい、本屋さんに寄ると思います(*^_^*)
    確かに綾辻行人さん、面白いからなぁ★ハマるのは判る気がする♪
    殺人って推理物ではある意味鉄板なシチュエーションだったりしますけれど
    人が死なないミステリも好きですよ~♪
    答えを解く…確かに、それがまた推理物を読む醍醐味でもあるのですけど…
    自分が予想したのと違う解だった時の「うわああ!」っていうのが
    また楽しいんですよね♪←これ、乾くるみさんの本で毎回やられてるw
    そういった意味では、あたしは作家さん達にとっては良い読者かもしれないです(笑)
    京極夏彦さんは…あの分厚い本の方ですね(^_^;)
    あの本のヴィジュアル見ただけで、腰が引けてしまってるんですけど…
    どなたかにキョーレツな書評を頂けたら、読むかもしれないw

    いいね

    • がんちゃん  On 2013/06/27 at 22:54

      ☆みもー様
      言葉尻を捕まえたり、あるいは突拍子もないことを言い出したり。
      事前情報よりも“応酬”を元に推理していくという感じですね~
      ちなみに現在は丸太町に続いて烏丸、今出川と出ているようです。
      どれも京都の通りの名前ですね^^
      4作目はどの通りの名前が採用されるのやら…気になります♪
      でもまあ…残りの3冊は文庫化されてから読むと思いますけど(笑)

      綾辻行人さんは…辛うじて名前だけは知っていたかな^^;
      なにしろ普段は少女漫画が愛読書なもので(…本、だよね…一応==;)
      基本的に推理物は嫌いではないんです。
      中学時代、野間美由紀さんの「パズルゲーム☆はいすくーる」が
      大好きでしたので…
      数年前、出版社を移って連載を再開されましたが
      個人的には白泉社時代の「旧・パズル」シリーズが好きかも。
      自分で導きだした通りの展開になったら「やったぁ!」と思いますよね♪
      まあ…大抵は外れてしまうんですが==;

      京極夏彦さんの分厚い百鬼夜行シリーズですが…
      「みすけん!」の登場人物曰く「意外といけるで」とのことでした。
      ついでに「推理小説でそんなんアリか?」とも(笑)
      特殊能力を持った登場人物らしいです。ちょっとSFちっくなのかな?
      とはいえ、あの分厚さを目にすると…正直、萎えますね==;

      いいね

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。